雲図鑑
入道雲
ある夕方、入道雲の天辺が横に広がっていた。
これは・・対流圏界面に達している?
対流圏界面とは対流圏と成層圏の境目のことである。成層圏は上空ほど気温があがる。
つまり、その高さ以上は上昇流が起こりにくいため入道雲(積乱雲Cb)が発生しにくく、
また、上昇した空気は逃げ場がなくなるため横に広がり雲ができる。
対流圏界面はおおよそ11kmの高さに位置するとされるが、季節や場所によって高さは大きく異なる。
なんで?
対流圏界面は温度に影響されるため。
ほほぅ。
よってズバリ何kmが対流圏界面です!という決められたラインがあるわけではない。
対流圏界面の定義は以下。
500hPa面以上の高さで気温減率が2℃/kmまたはそれ以下に下がり、その面から2km高い範囲内の全ての面で平均減率が2℃/kmを超えない層の最下面。
夏場の入道雲が大きく高く育つのは対流圏界面が高いことも影響しているんだね。
彩雲
よく見ると彩雲でしょうか。
彩雲を見つけると良いことが起こる前触れとも言われていますね。
そもそも彩雲とはどのような仕組みなのでしょうか。
彩雲は雲が太陽や月の一部のみを覆っている場合に雲の部分だけが色づく現象とのこと。
雲粒の大きさが府揃いな薄い層雲等が太陽や月にかかる場合は、それぞれの粒径からの
回折光(雲の粒を回り込んで進む)の色が重なりあって雲の部分だけが色づくとのこと。
つまり、薄雲に太陽の光が当たることにより光の反射や屈折具合で虹色に見えるということですね。
それにしてもよく見ないとわからない写真ですね。
・・・。
飛行機雲
寒冷で湿った大気中を飛行している航空機のあとに、尾を引くように発生する雲が飛行機雲。
どうしてできるの?
飛行機雲ができる理由は2つある。
- ジェットエンジンの排気ガスに含まれる水蒸気が急に冷やされて、水滴(雲粒)に変化し雲が生じる。尚、排ガス中の塵が凝結核になることで、水蒸気が水滴になることを助けている。
- 水蒸気で過飽和になった空気の中を飛行したとき、空気が急に圧縮・膨張したり気流の渦の中で局所的に上昇気流が生じたりすることによって雲が生じる。
いずれも対流圏上部で発生するが、
まわりの空気の湿度が高いと雲はいつまでも消えずに長い軌跡を描き、低いとすぐに消えていく。
飛行機雲によって上空の状態をある程度知ることができるね。
国際記号
お、Cbだね。
ここでいうCbとは気象の国際記号であり積乱雲のことである。
気象の世界では積乱雲よりはCbなどと伝えることが多い。
Cbクラスターとかもいうね。
Ci 巻雲 | Cc 巻積雲 | Cs 巻層雲 | … | 上層雲 目安:5~13km |
Ac 高積雲 | As 高層雲 | … | 中層雲 目安:2~7km | |
Sc 層積雲 | St 層雲 | … | 下層雲 目安:地表~2km ※Ns雲頂は中・上層まで達する場合あり | |
Cu 積雲 | Cb 積乱雲 | 下層雲 (対流雲) |
このあたりは覚えてすんなり使えるようになりたいですね。